歯周病

普段は目に見えない歯茎の中で進行する感染症が歯周病です。歯周病の原因となる菌は多様で、菌により効果的な治療法が違います。
そこで当院では、科学的な検査によって原因を特定して、患者さんに合わせた治療プログラムを作成いたします。

当院の検査や治療法について、詳しくご紹介します。

歯周病の進行度を測る目安として、歯周ポケットの深さを測ります。

ポケットの深さは、健康な歯茎の場合は1〜3mですが、4mm以上になると、歯周病の疑いがあります。

重度の歯周病では、次第に歯を支える骨が失われていきます。そこでX線検査を行い、骨の様子を確かめます。
当院のX線検査は「CT」を使います。CTを使って、お口の周囲を360度回転しながら撮影します。
二次元の映像であるレントゲンに比べると、立体的で、より鮮明な映像を得られるというメリットがあります。

歯周病を改善するために、歯と歯の間の汚れや、歯周ポケット深くに溜まった歯石を落とすことが重要です。こういった汚れは、ご自宅での歯磨きだけでなく、歯科医院で専門的な器具を使わないと完全には取り除けません。

歯科医院でのお口のクリーニングを「PMTC（Professional Machine Tooth Cleaning）」といいます。専門家である「歯科衛生士」が、専門の器具で歯石や歯垢を取り除き、お口の汚れをとり除きます。

進行した歯周病の場合、歯を支える骨が失われてしまい、歯がグラグラしてきます。グラグラした歯は、普段の噛み合わせでかかる力に耐えきれず、状態がさらに悪化します。歯科医院によっては、抜歯と判断することもあります。

当院では、「ブリッジ」を使い、不安定な歯を他の歯と連結します。歯を安定させるこの治療は「歯周補綴」といいます。ブリッジによって、噛み合わせの力にも耐えられるようになり、見た目も機能性も回復できます。
※歯周病の治療を済ませてから、歯周補綴を行う必要があります。

歯周病の治療では、歯周ポケットの奥底にこびりついた歯石や汚れを取り除いていきます。しかし、歯周病がひどく進行すると歯周ポケットが深くなり、通常の治療器具では歯石を取り除けなくなってしまいます。

そこで当院では、外科的に歯肉を切開して、奥深くの歯石を取り除く「歯周外科治療」を行っています。

奥歯は歯根が何本かに分岐しています。歯周病が進行して歯根を支えている周囲の骨が溶けてくると、歯根の分かれ目が露出して、そこに歯垢や歯石が入り込み蓄積していきます。通常の歯石を取り除く器具では、根の分かれ目にまで器具を入れて掻き出すことができません。そこで有効なのが「ルートセパレーション」という手術です。ルートセパレーションでは歯を2つ、または3つに分割し、裂けめを作り、そこから器具を入れて歯根の分かれ目に蓄積した歯石や歯垢を取り除いていきます。歯石・歯垢を取り除いたら歯に被せ物をして、見た目や機能性を回復させます。